息子の涙

息子は、泣かない子だった。

もっと悔しがったり、怒ったりしてもいいのにと思うようなシーンでも、いつも淡々としていた。

”空気が読める”小学生とでもいえる感じで、人間関係も波風立てることなく、どんな子とでもうまくやっていた。

そして時には、私に大人びたアドバイスをしてくれることもある程だった。


そんな息子が数日前、布団に入ってからグスグスと泣き出した。

「今日の勉強をがんばって終わらせたのに、お母さんは平日にゲームをやらせてくれない」と。


私は、感情カウンセラーの立ち位置で、そんな息子の様子を静かに見守っていた。

そして「泣けるようになってよかったな・・・」としみじみと思った。


昔の私も、ネガティブな感情を出すことは、人間的に未熟だからだとか、はしたないことだとか思い込んでいて、そういう感情を見ないふりをしてきていた。

でもカウンセラーになり、自分の感情との向き合い方を学び、息子には、自分の感情をしっかり感じることのできる人間に育ってほしいと願っていた。


ちょうどヒーリングの5回目が終わったところなので、その効果もそろそろ出てきたのだろうう。


感情カウンセラーの友人からは、私が感情にしっかり向き合うようになったから、息子も感情を感じられるようになったんだよ、と言われた。

「親の背中を見て、子供は育つ」と。

これからもっともっと自由になっていく息子を見るのがとても楽しみだ。

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